糖質オフの基本

糖質オフのお菓子作りに使いたい食材

書籍やYouTubeで糖質オフのお菓子をご紹介しています。
よくいただくのが、「普通に作ったお菓子とどこが違うの?」
というご質問です。

レシピを作るとき、糖質の多い食材→糖質の少ない食材へ
置き換えをして糖質を減らしていくわけですが、
どんな食材にどれくらいの糖質が含まれているのかがわからないと
イメージが湧いてきませんよね。

そこで今回は、糖質オフのお菓子を作るためには、どんな食材をどのように使ったらいいのか
お話したいと思います。

お菓子作りに使われる食材の糖質量

普段お菓子作りに使われている材料に含まれる糖質量と、
糖質オフにするための使い方のポイントをまとめましたので、
ご覧ください。

甘味料

100gあたりの糖質量(単位g)

グラニュー糖   100
きび砂糖     98.8
上白糖      99.3
三温糖      99
黒糖       90
粉糖       99.7
ラカントs顆粒   0
はちみつ   79.7
メープルシロップ  66

砂糖は種類によって糖質量が微妙に変わります。
一番糖質が高いのがグラニュー糖で、100%が糖質です。
同じ砂糖でも純度の低い黒糖は90gですので、使い分けてみるといいかもしれませんね。

一方、甘味料の中で唯一糖質ゼロなのがラカントSです。
天然由来のエリスリトールを原料としているため、体内に吸収されることがありません。
糖質オフのお菓子には欠かせない材料となっています。

はちみつやメープルシロップは砂糖に比べると2割~3割糖質を抑えることができます。
風味づけや複雑な甘さを出すことができる素材ですので、ラカントsと組み合わせて
使っていきたいですね。

粉類

100gあたりの糖質量(単位g)

薄力粉    73.3
強力粉    69
全粒粉       68.2
アーモンドパウダー  10.8
おからパウダー    8.7
きな粉        16.1
大豆粉        19.3
米粉         81.3
コーンスターチ    86.3
ココアパウダー    18.5
べーキングパウダー  29

成分の70%近くが糖質量になる小麦粉も糖質割合の高い食材です。
これに比べると、アーモンドやおから、きな粉、ココナッツ、ココアは糖質が低いことが
わかります。そこで小麦粉をこれらの材料に置き換えれば、かなり糖質を抑えることができます。

乳製品

100gあたりの糖質量(単位g)

牛乳 4.8
ヨーグルト 4.9
水切りヨーグルト 4.8g
生クリーム 3.1
クリームチーズ 2.3
サワークリーム 2.9 

ずらりと低い数字が並びました。
乳製品は糖質量が低い製品ばかり。糖質オフにはもってこいの食材なのです。

特に群を抜いて低糖質なのがチーズ。
チーズケーキはもちろん、他のお菓子にも有効活用していきたいですね。

また、乳製品で糖質の節約をすれば、砂糖や小麦粉を多少使っても低糖質状態をキープ
できますので、糖質オフでありながら美味しいお菓子が作れることにもなります。

牛乳の代わりに使うことの多い豆乳の糖質量はどうでしょう?

無調整豆乳は2.9g、調整豆乳は4.5g

牛乳よりも低くなりますね。

100gあたりの糖質量(単位g)

卵 1個0.15
卵黄 1個0.01
卵白 1個0.14

乳製品を超える低糖質食品が卵です。それだけで美味しく食べられますし、小麦粉を減らしても
つなぎの役割をしてくれたり、乳化を促進してくれたりといいことづくめ。

卵があれば糖質オフのお菓子は鬼に金棒(?)的な存在です。

油脂

100gあたりの糖質量(単位g)

植物油 0
バター 0.2
発酵バター 4.4
ピーナッツバター 15
練りごま  6.0g

油脂類も糖質がとても低いです。特に焼き菓子に欠かせない
植物油やバターは、糖質ゼロかほぼゼロですので、
お菓子作りに安心して使って大丈夫です。

砂糖や小麦粉を減らしたお菓子はパサついたり、膨らみにくいのですが、
油脂をしっかり加えてやることで、
これらのデメリットを減らす効果が
あります。

意外にも低糖質だったのが、ピーナッツバターではないでしょうか。
練りごまともども、味に奥行きを与えてくれる食材ですので、
クッキーやマフィン、プリンなど、いろいろなお菓子に使ってみてはいかがでしょう。

ナッツ類

100gあたりの糖質量(単位g)

アーモンド 10.8
カシューナッツ 20
ピーナッツ 12.4
ピスタチオ 11.7
くるみ 4.2
ピーカンナッツ 4.2
ヘーゼルナッツ 5.9
マカダミアナッツ 6
ごま 5.9
ココナッツファイン 9.6
ココナッツミルク 2.6
豆乳 2.9

ナッツ類も糖質オフに有効な食材として知られていますが、こうして並べてみると、
くるみの4.2g~カシューナッツの20g(!)まで、糖質量に幅があることがわかります。

アーモンドは粉類でも紹介しましたが、粉状にすれば、小麦粉の代わりになります。

ナッツは刻み方によって味や食感に様々な変化を付けることができますので、
味気なくなりがちな糖質オフのお菓子に積極的に使ってみるといいですね。

また、私がよく使うのがココナッツファインです。
たっぷり使ってもそれほどの分量にならず、クッキーやケーキから甘い香りが立ち上ります。

フルーツ

100gあたりの糖質量(単位g)

りんご 14.1
オレンジ 10.8
いちご 7.1
ラズベリー 5.5
ブルーベリー 9.6
レモン 7.6
バナナ 21.4
マンゴー 15.6
桃 8.9
グレープフルーツ 9
ブドウ 15.2
メロン 9.8
すいか 9.2
レモン
レモン汁 8.6
レモンの皮のすりおろし 7.6
キウイ 13.5
パイナップル 18

たくさん種類があって覚えられませんね(笑)
糖質オフを目的にされるのであれば、とりあえず、ベリー類は糖質が低い、とだけ
覚えていただくと便利かもしれません。

ブルーベリーは高めですが、いちごやラズベリーはフルーツの中では格段に糖質が低いです。
私も糖質オフ関連の書籍でフルーツで彩を、というときには何度となく
いちごとラズベリーを使ってきました。

かわいい見た目に加え、糖質まで低いなんて!
ベリーの使用頻度がますます上がってしまいそうです。

バナナ、りんご、マンゴー、ブドウは予想通りといいますか、軒並み高い数字が…
でも、あきらめないでください!
他の素材の使い方を考えれば、これらを使ってもお菓子が作れますよ。

驚いたのがレモン。あんなにすっぱくて糖質の入るすき間なんてなさそうなものですが、
意外にもしっかり糖質が含まれていました。
イメージ通りのものとそうでないもの、しっかり見極めなくては。

 

ドライフルーツ

100gあたりの糖質量(単位g)

クランベリー 60
いちじく 56.1
プルーン 59.7
レーズン 83.4
あんず 47.3
なつめ 72.9
マンゴー 79

糖質オフのレシピづくりで、使うかどうか悩ましいのがドライフルーツです。
水分を蒸発させている分、小さな1個でもかなりの糖質量になります。

他の材料でせっかく糖質を押さえても、ドライフルーツを普通のケーキを
作るような感覚でポンポン加えてしまうと、糖質オフにはほど遠い数字が
はじき出されてしまうことに。

大きくカットして加えるのではなく、細かく刻んで隠し味にしたり、
糖類の一部として使う
のがおすすめです。

また、後で出てきますが、ドライフルーツは洋酒と相性がよいので、
ラム酒やウイスキーなどに漬け込んで加えると、ぐっと深みが増しておいしくなります。

野菜

100gあたりの糖質量(単位g)

生姜汁     4.5
にんじん 5.8
玉ねぎ 7.2
かぼちゃ 17.1

ここではお菓子作りによく使われるものに限ってご紹介しますね。

ジンジャークッキーやパンデピスなどいろいろなお菓子に使える生姜は
小さじ1当たりにすると0.2g程度とわずかですので、どんどん使って大丈夫です。

にんじん、玉ねぎは糖質高めの野菜ですが、一般的なフルーツに比べれば低いですね。
ただ、野菜を使ったお菓子で注意しなくてはならないのは、美味しいと感じるレベルまで
もってくるには、普通ですとかなり砂糖を使わなくてはならないのです。
ヘルシーかと思いきや、糖質量やカロリーを見てびっくり!なレシピが多いです(笑)

なので、野菜を使ったお菓子を糖質オフにする場合は、ピンポイントで甘くて美味しい!
と思える味を目指すというよりは、ここまでなら大丈夫、という甘さを目標に、
アーモンドやココナッツ、乳製品などでうまみを重ねていくといいと思います。

チョコレート

100g当たりの糖質量(単位はg)

ブラック50.8
ミルク51.9
ホワイト47.8
カカオニブ 19.6

糖質オフのレシピを作り始めると、あれもだめ、これもだめ、で正直
段々気持ちが暗くなってしまいました。そんな中、一筋の光が見えたのは、
チョコレートは使っていいんだ、と分かったときでした。

チョコレートって、糖質と脂質の塊のようで、絶対使えないだろう、と
思っていましたが、使い方次第では糖質オフのお菓子を底上げしてくれる貴重な
素材なのです。

ブラウニもガトーショコラも我慢しなくてOKです。
レシピはこちらに載っています。
ゼロ・シュガー・ケーキ

意外というか、やはりというか、ブラック、ミルク、ホワイトの中で一番糖質が低いのが
ホワイトチョコレート
でした。これも乳製品が多いため、糖質が抑えられるのですね。

コーヒー、お茶、スパイス

100g当たりの糖質量

インスタントコーヒー 0
紅茶 0
抹茶 1
シナモンパウダー 79.6
バニラオイル 2.9

このあたりはもう、どんどん使ってください。
コーヒーやお茶、スパイス、バニラなど糖質オフのお菓子作りでは、砂糖や粉が焼けるときの
おいしそうな香りが物足りない分、風味付けはとても重要な役割を果たします。

一つ気を付けたいのが、苦味を強くしすぎないことです。
糖質オフのお菓子は苦味や塩気がなぜか強く感じられてしまいます。
なので、私は糖質オフのお菓子には塩も塩味を目的にする以外には、ほとんど使いません。

凝固剤

100gあたりの糖質量(単位g)

ゼラチン 0
寒天 0

ゼリーやババロアに欠かせないゼラチンや寒天。
どちらもコラーゲンや繊維を含むヘルシー食材でありながら、糖質ゼロ。
積極的に使いたい食材です。

酒類

100gあたりの糖質量(単位g)

蒸留酒(ラム、キルシュ、ウイスキーなど) 0
ワイン
赤ワイン 1.5
白ワイン 2
日本酒(純米酒) 3.6

お酒の糖質量はどうなんだろう…
ものすごく高いか、ほとんどゼロか、どちらかじゃないかなーと
予想していましたが、お菓子によく使う蒸留酒は、めでたくゼロでした。

スパイス同様、お酒も糖質オフのお菓子にはパワーを発揮してくれます。
ドライフルーツを漬けたり、焼き上がったケーキに刷毛で塗れば香り高く仕上がります。

ラム酒、キルシュ、グランマニエなど、お菓子作りでメジャーなリキュールは
すべて糖質ゼロ
ですので、有効に使いましょう!

糖質オフのお菓子作りに使いたい食材ランキング

材料のお話がながくなってしまいました。
いよいよランキング発表です。(私ひとりで決めました)

ランキング1位
卵はお菓子にオールマイティーに使える上、味、香り、ふくらみなど、すべてを底上げしてくれる食材です。いつでもどこでも手に入る素材が糖質オフにも役立つのは嬉しいですね。

 

ランキング2位
アーモンド
アーモンドパウダーを始め、スライスや刻み、ホールなど、様々な形のものが手に入るアーモンドは小麦粉の代わりになるほか、生地に混ぜ込んだり、トッピングにしたりと糖質オフのお菓子を全面的にサポートしてくれます。
ランキング3位
クリームチーズ
糖質の低さとおいしさを兼ね備えた、糖質オフのお菓子をけん引してくれる素材だと思います。
バリエーション豊富なチーズケーキは糖質オフにしても味落ちせず、悩まなくてもレシピがつくりやすいところも気に入っています。
第4位 ラカントS顆粒
第5位 メープルシロップ
第6位 植物油、バター
第7位 くるみ
第8位 チョコレート
第9位 ラズベリー
第10位 ココナッツファイン

糖質オフのお菓子作りのコツを公開 オンラインレッスン

家庭で特に人気のあるメニュー選び、それぞれのお菓子にあった材料や混ぜ方のコツなど、糖質オフでも満足できるお菓子の作り方を動画でご紹介してまいります。

ポイントを押さえることで、糖質オフとは思えない味に仕上がります。

糖質オフのお菓子オンラインレッスン